東京大学史料編纂所

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熊本大学図書館史料調査

 「部分御旧記」は、熊本細川藩が天保の頃に藩士に命じて寛永の頃までの家伝史料を書写、編纂させたもので、その原本は「永青文庫」(熊本大学寄託中)にある。この史料集は単に細川藩ばかりでなく、元和・寛永期の幕政の動向を詳細に伝えており、「大日本史料」十二編にとっては今後の編纂の一つの柱ともなるべき重要なものである。現在この本は「熊本県史料」近世編としてその約四分の三が活字化されているが、同県の事情から続刊は中止のままとなっている。
 以上の二点により、今回は全文をマイクロ・フィルムに収め、編纂の資とすることとした。(福田榮次郎・高木昭作・黒田日出男)


『東京大学史料編纂所報』第9号p.1165